痴呆の進んだ老犬の余命は果たして延ばすべきなのか

 

認知症が進み、徐々に症状が悪化してくると完全な回復はなかなか難しいものとなります。

症状の種類にも寄りますが、運動も出来なくなり、ご飯も食べられなくなり、
いざ「その時」を迎えるまでの時間も十分では無くなってしまうことが多々あるのです。

あまりにも早い症状の進行に、心の準備もお世話も追いつかない方々も多く見られますが、
こういった時こそ踏ん張らなければなりません。

家族と話し合って、今後をどうしていくのかを決めなければならないのです。

 

 認知症発症からの残された時間


一般的に、犬が認知症の症状を出し始めてから亡くなるまでの時間はそこまで長くありません。

「その時」を迎えるまでは半年足らずである事が多いのです。

その半年が「お別れするまでの思い出の時間」になるのか、「辛かった時間」になるのかは
飼い主さんのとった選択次第になるでしょう。

 

認知症と一言で言っても、症状は非常に様々です。

飼い主さんを認識すら出来ない場合もあれば、ちょっと散歩に不自由する程度かも知れません。
または何も認識できず、寝たきりで食べるのにも苦労するような状況なのかも知れません。

つまり、「痴呆が出たら何もしないのが正解」のような簡単な答えは無いのです。
それぞれの飼い主さんが、それぞれ後悔しない選択を取ることが必要になってきます。

 

 

 犬が望むことはただ一つ


半年ほどの余命となった愛犬。
その愛犬が望んでいる事は、ほとんど皆変わらないと思います。
彼らの望みは若い時期だろうと痴呆症だろうと不変です。

彼らの望むものは、「飼い主さんと一緒に居る時間」

それだけ信頼や愛情の深い動物だと思います。

 

「でも、飼い主を認識出来ないような状況だったら?」

 

この質問はよく受けますが、それでも「飼い主さんと一緒に居る時間」が大切なんじゃないかと
ビーグル獣医は予想しています。

例えてみるならば、認知症になった自分のお父さんやお母さんが居たとして、
自分を認識できていないようだけれども、果たして一緒に居て本当に何とも思っていないのかどうか。

ビーグル獣医的には、ハッキリとは認識出来ていなくても大切な人と一緒に居る時間は
どことなく安心感が得られたり、居心地が良かったりしているのではないかと思うのです。

それはきっと犬も一緒。

一緒に居るだけでも幸せを感じてくれていると思っていますが、
そこをどう考えるかはもちろんその飼い主さん次第です。

 

 余命を延ばすべきなのか、伸ばさないべきなのか


先ほどの点を踏まえると、一つの問題にぶち当たります。

それは「余命を伸ばしてあげるべきなのか」です。

 

ビーグル獣医は痴呆でも犬が幸せを感じてくれていると思い込んでますから、
腫瘍の末期や心臓病の末期で苦しみまくってでもいない限りは
余命を延ばすような治療やリハビリをしてあげたいと思う派です。

でも、治療やリハビリは大変な労力を要するものですし、
それに対する反応はしっかりハッキリとは見えてきませんし、
お金も大変かかるものです。

「みんな幸せ感じてるよ!間違いないってば!余命延ばそ!」

そんな勝手なことは言えません(苦笑)。

 

また、「飼い主の責務でしょ!!治療すべきに決まってるじゃない!!」という方も
いらっしゃると思いますが、そうとも言い切れないと思いますよ~。

人間だって、治療出来るところをすべて治療して生きている訳ではありません。

今後の人生にどんな影響があるか、金銭的にどうなのか・・など、
知らず知らずのうちに天秤にかけながら選択していると思います。

重度の痴呆症のご家族がいらっしゃれば、その選択は他のご家族が決めるしかありません。

 

犬に関しても同じ事で、家族がどう考えるかにかかっているのです。

でも、もし「認知症で何も分かっていないだろう」と思って治療をしない方針に決めたとしても、
それまでの思い出などに感謝しつつ、安らかに最後へと向かえるようにお世話してあげましょうね^^;

また、最後の決断が待っているかも知れませんからそこも考えておきましょう。

 

老犬介護~最後の決断~

 

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