猫の好酸球性肉芽腫

 

好酸球・・・一般の飼い主さんには分からないかも・・・
今回はその好酸球に関する病気のお話をしますね。

 

 好酸球って?


好酸球はですねぇ、白血球の一種なんです。
「白血球」これは免疫に関係する血球です。
では、好酸球はどんなものを体から退治してくれているのでしょうか。

 

 何を退治してくれるの?


これは寄生虫をやっつけてくれます。
助かりますね~。
でも、実はちょっとした問題があるんです!

寄生虫と似た物質にもよく反応してしまうんですね~。
似ているもの?気になるでしょう。
これは花粉や動物の毛などが似たものとされています。

何かに気づきませんか?
アレルギーの原因と一致していませんか?
そうなんです。

好酸球が関係する病気、これはアレルギーが
原因と考えられている
んです。
そして好酸球が関係する皮膚病を好酸球性肉芽腫群。
つまり、好酸球性肉芽腫群の原因はアレルギーという事になりますね。

好酸球性肉芽腫群の種類はその皮膚病の部位によって
三つの種類に分けられます。

 

 好酸球性肉芽腫群の種類


まず口の病変
くちびるがそげたようになる病気で、「無痛潰瘍」と呼ばれます。
でも実際は猫は痛いと言われています。

なんでも、英語を訳し間違えてこんな病名になってしまったようです・・
なんだか間抜けですねぇ。

そして首の部分、お腹の部分、背中の部分の病変。
これは脱毛して湿ったような、平べったく盛り上がってるような病変です。
この病変のことを「好酸球性プラーク」と呼びます。
これは小さな皮膚炎がたくさん集まって出来ています。

最後に後ろ足の病変。
これは綿状に盛り上がった腫れを見つけることが出来ます。

 

 

 好酸球性肉芽腫群の原因


アレルギーが原因として疑われていることはお話しましたね。
この内、背中に発生するものはノミが原因の可能性が高いとされます。

また、耳や鼻に出来るものは蚊などに刺されたことが原因、首の部分は
食物アレルギー、など、多少の予想は出来ますが、特に何のアレルギーだと
どこに出る!と決まっているわけではありません
のではっきりと診断が
出来ないので困りますね。

獣医的にもよく分からないような、分かるような病気なんですね。
季節や環境から、何が原因かを探していくような病気です。
それでは、実際どんなものが原因として多いのでしょう。

 

 ノミアレルギー


好酸球性肉芽腫群が見られて、猫の体にノミが居たり、
ノミの糞が見られたら、ノミのコントロールを行います。
これについては「猫の為のノミ退治」でお話しますね。

 

 食物アレルギー


人間と同じように、「アレルギーかな?」と思った後、
病変をあまり掻かないようにしたり出来ればいいですが、
猫は引っ掻いてしまいますので細菌が感染したりして、
更に酷い状況になっていたりします。

環境にアレルギーの原因は無いのか。
感染などでは本当に無いのか。
食べているご飯にアレルギーを起こしているのではないか・・などなど、
疑えるところを順番に疑っていくことになります^^;

 

 アトピー


花粉やハウスダストなどを吸い込んで起こる皮膚病です。
原因不明のアレルギー・・といったような意味合いになります。
ノミや食事の可能性も否定されるようなら、考えていかなければなりません。

 

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