猫の誤飲誤食

 

猫は犬のようにガツガツと食べないので、
異物を飲み込んでしまうことは少ないです。

ですが、小さいもので遊んでいたり、ゴミ箱をいたずらしたり、
または飼い主の不注意で餌にまぎれこんでしまった異物を
飲み込んでしまうことがあります。

この「異物」には針やビニールが多いように思います。
時には釣り針などを飲み込んでしまうこともあります。

 

 針状のものを飲み込んでしまった場合


飲んでしまうと「うちのネコちゃんが針をーーー!!!!」と
大急ぎで病院に来ることが多いです。

そして「早く取って!!早くーー!!!!」と言われますが、
獣医としては今どこに針があるか、そして刺さってしまっているのか、
手術が必要なのかなど、色々調べる必要がありますからね。

それを調べるためにまずレントゲンをとります。
レントゲンで調べてみると、「実は飲み込んでいなかった」ということもあるのですが・・
針はレントゲンに大変分かりやすく写るので、それでまずは場所を調べます。

そして、猫に異常が無い場合、大抵の場合一旦帰っていただき、
次の日にもう一度病院に来てもらいます。
実は針のようなものでも、しっかりとウンチとして出ることはよくあるのです。

そして、翌日、また翌日・・と針が動いていればそのまま様子を見ていくのです。
しかし、それで同じ位置で留まってしまっているときは、
刺さってしまっている危険もありますので、手術を勧めることになります。

もちろん、短い針よりも長い針のほうが危険です。
また、釣り針の場合、例え糸が口から出ていても
引っ張らずに病院に連れてきてください。

返しがついていますので、通常引っ張ったところで
針は猫の体を傷つけるだけです。

 

 ビニールを飲み込んだとき


次はビニールの場合。
ビニールを飲み込んでしまった場合は針よりもレントゲンで分かりづらいです。
なので、実際にお腹を触ってみたり、ウンチが動いてないのを確認したりして、
何かが詰まっていることを確認します。

ビニールなんて何で飲み込むの?と思うかも知れません。

これはゴミ箱の中にサランラップやビニール袋に
入った魚や肉が捨ててあって、猫がそのビニールごと
食べてしまうことによって起こるのです。

他にもビニールではないですが、果物の種などを
飲み込んでしまうと同じようなことになります。

よく「なにか種くらいの大きさのものなんかを飲み込みませんでしたか?」
などと聞いてしまいますが、取り出してみるとビニールや布だったこともあります。

こういったものは腸の力でギュッと小さくなって、
非常に詰まりやすいので手術で取り出すことになります。
手術ですから、安全は100%ではないですし、気づくのが遅くなると
猫に後遺症を残してしまうことにもなりかねません。

 

つまりは、普段から、猫が飲み込めるような「異物」全てに
気を使い、最低限、飼い主が何がどこから無くなったのかくらいは
分かるようにしておく必要がありますね。
そしてなにかが無くなっていたらすぐに病院で見てもらうことです。

命に関わることもあるので気をつけて可愛がってあげてくださいね。

 

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