獣医系大学で学ぶ講義のひとつに、繁殖学という科目があります。
子宮や精巣の構造から、その病気についても学んでいく授業ですね~。
そして、授業で学んだことを実地で学ぶ「繁殖学実習」という科目もあります。
牛の肛門から手を肘あたりまで入れて、子宮を直腸越しに触る実習や、
生きている精子を顕微鏡で観察したりするのですが・・・
過去にこの実習で、「人間の精子」が使用されたことがあったようなのです。
人間と牛、そして犬などの動物の精子の違いを観察するという授業だったそうです。
ちなみにその精子はどこから入手するのかと言いますと・・・
そう、繁殖学教室ゼミの生き生きとした男子学生から採取します。
授業が始まる前に出してきてもらい、それが試験管に分けられ、
各班に配られ、スライドガラスに載せて顕微鏡で観察。
男子学生にとっては新たな趣味に目覚めてしまう可能性すらありそうな状況です(汗)
もちろん男子学生の名前は完全に伏せられています。
趣味に目覚めていたとしたら無念な対応ですが、見る方も嫌ですからね(笑)
各班は精子に一切触れないよう、どの実習よりも細心の注意をはかりながら観察を続けます。
もしかすると6年間で一番集中力を発揮しているかも知れません。
そんな実習室から、危険な発言が飛び出します↓
「先生!!ちょっとやり方が悪いのか動いて見えないのですが・・・」
「先生!!うちもです~」
なんと!!全ての班で採りたてだったはずの精子が動いていません。
そこで先生が一言・・・
「ああ、これは不活性だね。」
種なし決定。
その瞬間、一人の男子学生の肩がズーーーーンと落ち込みました。
・・・あいつだったのか・・・ご愁傷様・・・
みんな優しいので何も言いませんが、その学生が種無しだというのは
周知の事実となりまして・・・
その日から繁殖学教室の電気が消えることが無くなりました。
なぜって?
男子学生が自分の精子に不安を抱いて検査しにくるんですよ。
自分で出してきて、自分で調べる。
「ああ・・・・良かった・・・動いてる・・・」
そんな安堵の声が漏れていたと言います。
いや、動いてなかった人は声もあげないでしょうが(笑)
これが「電気の消えない繁殖学教室」の謎なのでした。
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