当時獣医に憧れる学生を大量生産した伝説の獣医漫画「動物のお医者さん」。
作者の佐々木倫子さんが書いた漫画には他に「おたんこナース」などがありますが、
獣医に看護師に・・元々素人だった方が書くには相当キツかったと思われます^^;
大ヒットを生み出す漫画家というのは本当にパワフルですね~。
マンガを読むことが遅いので有名なビーグル獣医(分速3ページ)ですが、今回はやってやりました。
お昼休みや夜中にいそいそと読み進め、驚異の速度(1時間くらい)で第2巻を読み終えるという偉業を成し遂げたのです。もはや誰も追いつけないでしょう。
いい年こいて「花とゆめコミックス」をフンフン言いながら熱読している獣医は、世の中にビーグル獣医だけだと思われます。
⇒獣医がマンガ「動物のお医者さん」を読んだ結果 第1巻はこちら
さて、何を置いても第二巻には強烈な個性の犬が登場します。
主人公の母親が、イギリス人夫婦から預かったという設定の問題犬「スコシ」。
名前の由来は来日した夫婦が拾った犬が小さかったので「少し」からこの名前になったそうです。
なかなかユニークな名前ですが、変わった名前の犬や猫では動物病院も負けていません。
しかもリムジンやジョルジーニョ・武雄の飼い主は日本人です。
この「スコシ」ですが・・
典型的な「構ってちゃん」となっております。
シャンプーの後はわざと人間の近くでブルブル発動、そして・・
あ~あ・・ですよねー。
いますいます、こういう犬。
この系統の犬が入院なんかしてしまった日にゃあ動物病院は大変大変(苦笑)
例えば・・
・構って欲しいから点滴を引っこ抜きまくる
・イヤな事をするとすぐに咬む
・治療の度にキャキャキャキャキャウン!と吠えるので外界から虐待を疑われる
・自分以外の犬が構われてるとキャキャキャキャキャキャウン!と吠えるので外界から虐待を疑われる
そして極め付けは・・
・飼い主さんが来るとおとなしい
病院スタッフ全員が「クソッ!」と思う瞬間です(苦笑)。
動画でも撮っておいてやろうか!という性格ですが、それはあまりにもイヤらしい。
看護師さんの誰かがやってくれないかなー・・と他の人に期待を寄せるビーグル獣医ですが(保身ではありませんよ決して)、誰もやってくれません。
うちのスタッフは優秀ですね。
こういう犬ですと、飼い主さんにとっては「おとなしい可愛い犬」ですので診察も大変です。
きっと飼い主さんには「体調悪いの・・」というような顔をしていると思われますが、そのほとんどは・・
そう、仮病です。
診察する前から分かってるんですよ(苦笑)
こちらを見てニヤリとしているんですもの。
このようにおとなしく引き下がって終わりなら楽なもんですが、残念ながらこのようにスムーズには行きません^^;
現実は、もれなく大声でキャキャキャキャキャウン!です。
「うちの子はおとなしいのに・・そんなに痛いのかしら・・」
「この獣医、下手くそなんじゃないかしら・・」
営業妨害はなはだしい結果が待ち受けています(苦笑)
さて、気を取り直して次へといきましょう~^^;
これは何かね?という試験問題に対して、あまりにも潔よすぎる回答(笑)
これを動物病院に当てはめると・・
飼い主「先生、どうですか?」
獣医「うーん、これは・・病気ですね。」
これで何とか商売が成り立たないか、模索中のビーグル獣医です。
働いたら負けかなぁと思っています(←バカ)
ちなみに答えは「馬の上腕骨」だそうです。
こんな形だったかぁ・・・・いえいえ、独り言ですよ^^;
組織学の試験で、顕微鏡をのぞいて30秒ごとに移動しながら回答を書くという試験のシーン。
この試験、R大にもありましたよ~。
ビーグル獣医の時も同じく30秒の時間制限付きでしたが、この片目の顕微鏡っていまいち見にくいんですよね^^;
やばい!時間短い!と急いだビーグル獣医のメガネは見事に顕微鏡に激突。
大量に付着したビーグル獣医のマブタから出たエキス。
テストを継続するには不利すぎる状況に、ビーグル獣医はパニックに陥いります。
メガネを拭くべきか、そのままエキス越しの新しい細胞診断を開発するのか。
残りは20問・・
男にはなぁ・・メガネを拭かなければならない時があるんだ・・・それが今だ!
・・結果、男のメガネ拭きを実践したビーグル獣医でしたが、なんと拭いた服の裾の材質がメガネ拭きに不適。
エキスはメガネの良さを逃がさないよう満遍なくコーティングされ・・
「ああ・・これが雲海か・・」
とビーグル獣医が言ったかどうかは定かではありませんが、雲海のように何も見えないビーグル獣医は残りの18問を心の目で回答することになりました。
今思えばメガネ外せば良かったんですよね、きっと。
うん、ハンデですよハンデ。
ゼミの機械が次々と壊れるも、予算不足で買えないというシーン。
ちなみに壊れたのは遠心分離機ですが、遠心分離機は遅い物でも一分間に1500回くらい回転しますから、ビニール袋に入れて回す場合1秒間に25回振り回さなければなりません(笑)
この「教授~」と言っている菱沼さんが扱っているのは細菌ですので、おそらく一分間に12000回転の冷却遠心機を使っていると思われます。
1秒間の回転数は200回転ですね。
セントラルスポーツで鍛えるところから始めなくては難しいかも知れません。
更にDNAなんかを扱う教室では真空の超高速遠心機を使用しまして、一分間に30000回転くらいしますので1秒間の回転数は500回転。
ライザップで鍛えなければ厳しいかも知れません。
実は獣医大学のゼミは、どこの教室も予算不足で悩んでいることが多いです^^;
対策として、ゼミごとに教授や准教授が引き受けた副業のようなものをやっていたりします。
例えば、引退した競走馬の血液検査。
「引退してるのに何を検査するの?」
良い成績を残した競走馬は、引退した後に父親や母親になって新しい競走馬を世に送り出します。
競走馬の父親は、多いと毎年数百頭のメス馬に種付けするんですよ~。
その父親が、実は流産を起こす感染症を隠れ持っていたらどうなっちゃうでしょう。
「じ、人生最後の賭けだ!こいつらの子供にすべてを賭ける!!」→流産
というあまりにもあっけない人生の幕切れとなってしまうかも知れません。
せめて走らせたけど弱かった・・くらいで幕切れさせてあげたいものですよね。
実際は流産の病気が蔓延すると、被害額は数十億円レベルになると思われます^^;
こういった検査などで小銭を稼ぎ、せくせく学生のために教授や准教授は今日も頑張っているのでしょう。
-40℃の冷凍庫から取り出したアイスをみんなで食べるシーン。
なんのなんの。
ビーグル獣医のゼミの冷凍庫は-80℃でしたよ~。
一般的に温度が低ければ低いほど細菌の保存状態はよくなると言われていますので液体窒素(-196℃)が最強ですが、予算不足です。諦めましょう。
ちなみに-80℃はドライアイスと同レベル。
ガリガリやって食べようものなら口の中を火傷しますので注意が必要です。
多分このくらい頬っぺたが腫れ上がると思われます。
よく見ると変形して下の歯の生えている位置なんかもおかしいですね。
これが-80℃の威力でしょうか。まだ若いのに可哀想ですね。
さて、次は今回最後の1ページ。
預かったスナネズミと自分で飼っているスナネズミが混ざってしまって、何とかお酒を使って選別するシーン。
動物にお酒をあげるのはやめましょう^^;
なお、おそらく皆さんが気になっていると思われる「ネズミってお酒飲むの!?」ですが、まあ、飲むことはあります^^;
しかし、それはやむを得ずという場合であくまで栄養を取るためのもの。
ネズミにお酒を数種類与えると、ほとんど全頭が体に一番悪影響を及ぼしにくい種類を選ぶようですよ~。
怪しいお酒がたくさんあるご家庭でしたら、一度スナネズミで試してみましょう(笑)
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