「おいで!」が効かない犬のしつけ

 

 

 

「おいで!!」

「ワンワンワンワン!!」

「よしよし!こら!舐めるなってば~。はははは」

これは飼い主の願いでもあり幸せな犬生活の象徴でもある。

ところが!
「なぜウチの犬は来ないんだあぁぁぁ!!!」
今回はこんなお悩みをお抱えの方へのお話です。

 

「おいで!」が効かない!


「おいで!」が効かなかった時の飼い主さんの悲しみは
計り知れないものがあります(笑)
更に逃げられた時なんかにゃあもう立ち直れません。

なんで「おいで!」で来なくなってしまうのでしょう・・・

 

行きたくない理由(ワンちゃん談 音声は変えております)


犬A「前にー・・・おいでって言われて行ったら、いきなり鼻の頭を
殴られたんだよねー。なんか昔は楽しいおもちゃがあった事も
あったんだけどー痛い思いはしたくないよねー。」

犬B「おいで?だってそれで行っても何も面白い事ないじゃない?
外でおいでされてもねぇ・・楽しいものいっぱいあるし・・
わざわざ面白くも無い指示に従うことないんじゃない?」

犬C「おいでって言われて逃げると追いかけっこが始まるんだよね~。
多分あれは追いかけっこの合図なんじゃないの?」

かなり性格が歪んできてしまっているみたいですねぇ・・
ではそれぞれのパターンについて考えてみましょう

 

犬A 「おいで!」で嫌な思いをしたワンちゃん編


犬Aは主に叱られる時に「おいで!」をされていたようです。
飼い始めはおもちゃなどを用意していた事が多くても、
だんだんその子との生活に慣れていくうちに、
叱る時だけ「おいで!」と言っていませんか?

または爪きりや耳掃除など、嫌がる事をする時によく使っていませんか?

そういった「嫌な事」を犬はよく覚えています。
おもちゃ・褒められる、など良い事があったとしても、
人間と同じで嫌な事は忘れにくいものですから・・・(笑)

「おいで!」をする時には常に良い事が起こるという事を教えなければなりませんね。

 

 

犬B 「おいで!」に興味の無いワンちゃん編


特に外で「おいで!」をした時に来なくなる事が多いです。
家の中では来てくれるけど外では来てくれない・・・
そんな犬はこの犬Bと同じ症状かも知れません。

犬は実に本能的な動物です。

あなたの周りに大型ショッピングモールの大バーゲンや
おいしそうなお洒落なカフェなどがズラーーっと並んでいて、
ご主人から「ちょっと家に帰って来い」と電話があった時。
本能に従ったらどちらを取るでしょうか?(笑)

とりあえずショッピングモール行ってカフェでお茶をしたくなりませんか?
そういった状況が犬から見た「外」です。

ですので、相当に魅力ある「おいで!」でなければ犬はやって来ません。

魅力的な外で「おいで!」を教える時はとっておきのおもちゃやおやつを用意して
教えるようにしましょうね。

 

犬C 勘違いしているワンちゃん編


この犬の場合、欲求不満の恐れがあります(笑)
運動の欲求が満ちていない、こういった犬に
正しい「おいで!」を教えるのは非常に難しいと思います。

この場合は運動の欲求を満たしてから訓練するようにすると良いですね。
こういった犬の場合、自分の気が済んだ後は言うことをよく聞いてくれます。
(通常、運動してからの訓練はおすすめできません)

人間の場合は逆な事も多いですけどね~。
「そんな事してるとあれ買ってあげないわよ!」
と欲求を満たす直前の方が、上手に言う事を聞かせられます(笑)
逆に買ってあげた後は言う事を聞かなくなることもあるので問題ですね(苦笑)

 

まとめ


・「おいで!」をする時は犬にとって良い事がある時だけ。

・いつもとっておきのおもちゃやおやつを用意する必要はありません。
周りの環境と比べて少し興味度の高い物を用意するようにしましょう。
家の中では褒めるorいつものおやつなどで十分です。

・欲求不満が過ぎる犬はかまってあげるだけでハッスルしてしまう
可能性が高いので、欲求を満たした後訓練する。
ハッスルしたまま無理に教えようとすると間違って覚えてしまう事がある。

 

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