メガネザルを飼う前に 女子大生対策と夜行性の大きな代償

meganezaru

 

「あっ、あの子メガネザルみたい!可愛い~うぃ~」

というレアな女子大生の声を街で耳にしたビーグル獣医であるが、この言葉がどうもしっくり来ないのだ。
かれこれもう2時間くらい悩んでいる。

 

いや、メガネザルは確かに可愛い。
しかし、「メガネザルっぽい女子」と言うことであれば話は別だと思うのである。

それが果たして「小柄でキュート」を指しているものなのか,それとも「あまりにも不均衡に主張した眼球」を指しているものなのかで受け取る側も対応を決めなければならないのだ。

 

一歩間違えれば、悪口を言われているのに喜ぶ,まさにメガネザル並みの脳みそ(眼球と同じ3g)人間になってしまう。

「メガネザルみたい!可愛い~うぃ~(脳みそですね)」という嫌味な悪口まで完成してしまうことであろう。

 

今回は突然女子大生に「メガネザルみたい!可愛い~うぃ~」と言われた際,それが悪口なのか褒め言葉なのかを判断出来る能力を身につけ、適切な対応をとることが出来るように、メガネザルの特徴についてレクチャーしたいと思うので参考にして欲しい。

 

メガネザルの生息域


メガネザルはインドネシア、ボルネオ島、フィリピン諸島など、東南アジアの島嶼部に生息する。

 

・・と、次に話をつなげたいところであるが、一つ重大な問題が発生してしまった。

 

「島嶼」が読めないのだ。

 

これでは「メガネザルみたいなところに住んでるんですね(ハート)」と女子大生に言われた場合,それがどういう意味なのかわからないので危険である。

読めないので漢字の出し方も分からない=googleで検索も出来ない。
これは困った。

 

・・しかし,安心して欲しい。

こんな事もあろうかとIMEパッド(手書きで漢字を検索する機能)の使い方をマスターしておいたのである。
さすがビーグル獣医。賞賛の声がインターネットの向こう側から聞こえてくるようである。

これで島嶼の謎は一発解決!とりゃ!

 

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なぜだ・・なぜ出てこない・・
必要なパーツは全て書き込んだはずなのに・・

 

「あのさあ、ビーグル獣医・・コピペして検索すればいいんじゃ・・」

 

・・・・・

もちろん知っているのである。

ちょっとした余興である。

勘違いしないでいただきたいものである。

 

さて,検索した結果,次のような意味であった。

 

【島嶼(とうしょ)】

大小さまざまな島のこと。

 

ここまでやっておいて、なんだか残念なのは言うまでも無い。

 

メガネザルのからだ


メガネザルの体重は約100gで、ちょうどこのフデばあさんの親孝行黒にんにく1パックと同じくらいの重さである。

ちなみに、メガネザルはこのような小さい体にも関わらず、長い足を武器に枝から枝へ、実に体長の25倍近くも跳躍することが出来る。

 

つまり,「メガネザルみたい!可愛い~うぃ~」

目は大きくない方である

ってことは小柄で可愛い!?やったー

と思いきやピョンピョン跳ねる癖に気付いていなかった

「メガネザルみたい!可愛い~うぃ~(脳みそですね)」

フィニッシュ

 

と残念な結果にならないよう注意が必要である。

実は自分がピョンピョン飛び跳ねたりしていないか,今一度確認してみて欲しい。

 

メガネザルの目


メガネザルの特徴といえば大きな目であるのは言うまでも無いが、何も最初からあんな目だった訳では無い

メガネザルは元々夜行性の動物であったが、例えば猫のような普通の目だったのである。

しかし、明るい世界への憧れだったのか、一時の気の迷いだったのか・・
彼らは突然昼行性に目覚めてしまったのだ。

 

昼行性での生活は、彼らに予想外の結果をもたらしてしまった。
「もう必要無いんだろ?」と体が反射板(暗闇で目が光って見えるアレ)を退化させてしまったのである。

反射板が無ければ、暗闇の中で暮らすのは難しい。
もう夜の生活には戻れない・・と誰もが思っていた。

 

ところが,刺激が足りなかったのか昔が忘れられなかったのか・・
それともやはり脳みそが3gしか無かったせいなのか。

なんと彼らは反射板が無いにも関わらず,再び夜の生活に手を出すことを決心してしまったのである。

夜の生活に戻ってはみたものの,もちろん反射板は復活しない・・
しかし,もう夜に生きると決めた彼ら・・
どうやったら見えるんだ・・どうやったら・・

 

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とりゃっ!見えたっ!

なんと彼らは目をかっ開くという荒業により光を集め、反射板無しにも関わらず夜を生きる事に成功したのである。
こうしてめでたく、私たちがよく知っているメガネザルが完成したのだ。

 

しかし,そもそもどうして一度昼行性になったのであろうか。
そして、どうして夜行性に戻ろうと考えたのであろうか。

このことについて,以前は昼行性であったが夜行性の生活を送る日暮さん(自称ニート)によると「家族が敵。敵が寝静まった時に行動するのは生物として当然の防衛本能。」と言っているが,これがメガネザルにも当てはまるのかどうかは定かでない。

 

メガネザル 夜の生活の代償


メガネザルの目の謎については解明されたが,限界まで目を開きまくった彼らには大きな代償が待ち受けていた。

 

【代償その1】

昼間まぶしい

 

当然であるが,目を大きくしてしまったので,明るいところは辛い。
彼らの気が変わってまた昼行性に戻る際,どのような対策をとるのかが注目されるところである。

 

【代償その2】

食べ物を食べようとすると、目に入って痛い

 

あまりにも目が大きいので、昆虫の手やら触覚やらがザクザク刺さる。

なので、食事の際は目を瞑って食べることも多いのであるが、これがまた「萌え~」と言われ思わぬ経済効果を産みだしている。

 

【代償その3】

眼球が動かなくなった。

 

限界まで開いたおかげで,眼球は自由に動かなくなってしまった。
つまり・・

 

このようなムービングアイのメガネザルぬいぐるみが売られていた場合、それは詐欺である。
メガネザル上級者として、このような偽物をつかまされないようにくれぐれも注意してもらいたい。

 

メガネザルの首


さて、何とか暗闇でも見えるようになったのは良いが、眼球が動かないのはどうにも生活しづらい。
これでは後から声をかけられても、むしろ後から襲われそうでも確認すら出来ないではないか。

どうにかならないのか・・どうにか・・

 

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出典 お気楽サラリーマンジャングルを行く!

 

とりゃっ!見えたっ!

 

彼らはなんと首を180度可動可能とすることによって適応したのであった。
その努力を眼球を動かす方向に向けて欲しかったものであるが、3gの脳みそではこれが限界だったのかも知れない。

ちなみに、人間界においても首を180度回転させギネス記録を持つロシア人のアレクサンダーさんが存在するが、彼は次のように語っている。

 

「この技には全身のエネルギーを使います。」

「まるで、ある種のエネルギーで満たされた別人の身体のように感じるんです。」

 

別人に感じているのは、ある意味本人よりも周りの人間なのかも知れないとも思いつつ、練習してみたくなるビーグル獣医であtt・・

 

医師「柔らかい脊椎は先天的なもので、この芸当は練習で誰もが身につけることができるものではない。凡人が同様のことをやると、間違いなく首を折るため、決して真似してみようなどと考えるべきではないとのことだ。」

 

ええ、やりませんよ。やりませんとも(涙)。

 

メガネザルのまとめ


以上のことから、女子大生に「メガネザルみたい!可愛い~うぃ~」と言われた場合に確認することは大体お分かりいただけたであろう。

 

・実家がインドネシアなどの島嶼にある訳ではない

・ピョンピョン飛び跳ねたり、40m近くの跳躍を見せたりしていない

・目をかっ開くことが多かったりしない

・眼球の動きが悪い方ではない

・先天的に首が柔軟ではない

・家族が敵だと思い、昼行性から夜行性に転換していない

・妙にまぶしがってはいない

・食事をするときに目をつむったり、突然「痛っ」とか言っていない

 

上記の点を確認したうえで該当するものが無ければ、晴れて「小柄で可愛らしい」という称号を手にすることが出来ると考えられる。
ぜひ参考にしていただきたい。

 

フデばあさんの親孝行黒にんにく

ムービングアイ

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