おっはー（死）

さて、皆様師走はお忙しいようで、
病院に人来ねー・道に人居ねー・コーヒー飲めねー（前記事参照）
3ねー状態のビーグル獣医です。

きっと後日、動物病院で渋滞が起こるはずです（←希望）
ビーグル獣医のつまらん冗談で渋滞を悪化させないように
注意しようと思っています。

今回は「抗癌サプリ」の知られざる実態について・・

アガリクス！プロポリス！サメ軟膏！
三人揃って抗癌レンジャー！

別に抗癌と謳われる主成分としては「主な三つ」と言う訳ではありませんが（汗）
皆さんにもおなじみの成分ですよね～。

でも、これ、本当に効くの？

今回から三記事は動物よりも先を行く、人の医療でこれら補助食品が
どういう風に見られているのかを紹介します。
ではまずアガリクスから始めましょう～。

アガリクスって？

実は1965年にはもう来日していた、
「癌と言えば」なブラジリアンキノコ、アガリクスです。

余談ですが、どうしてアガリクスが全部粉末や乾燥状態で
売られているか、皆さんご存知ですか？
それはですねぇ・・・内緒です（悪）

アガリクスの秘密　　　　終
分かりましたって！教えますよ・・・
ちょっと患者さんが少なめでふてくされていただけですって（涙）

・・・このキノコは蛋白質が非常に多いキノコです。
つまりは腐りやすいんですね。

なので、生の状態では「食用」として非常に輸入しづらいって事なんです。

ところが抗癌作用が指摘され始めてから、
一気に輸入に力が入るようになりましてん。

そして気になるアガリクスの作用について。
β-グルカンとAMBK-22と言う成分が、
抗癌作用を示すと謳われているものです。
これはマクロファージやNK細胞を活性化する事を主な作用として・・・

しばらくビーグル獣医の難しい話が続きます。後できつく注意しておきます

で、簡単に説明しますと・・（最初からそうしろと言っておきます。）

・マクロファージ

「動物の体界のパックマン」と呼ばれています（嘘）

体のあちこちで、変なもん（細菌・ウイルス・死んだ細胞など）を
見つけては食べるのがお仕事となります。

しかも、このパックマンは
「変なもん食ったどぉーー！！」と
他の免疫細胞に連絡網を回してくれますので、
体が変なもんに警戒してくれるようになるのです。

つまり「マクロファージの活性化」がアガリクスで起こるとすれば、
変なもん食いまくってくれるわ、他の免疫細胞も頑張るわで
体を守ることにつながる訳ですね。

・NK細胞

「動物の体界のターミネーター」と呼ばれています（嘘）

動物の体ではアポトーシスと呼ばれる現象が
いつも起こっています。
アポトーシス＝「自分の細胞ぶっ壊し」です。

人間でも、テロを起こしたり変な宗教を起こしたり、
困ったちゃんが出てくる事がありますよね。

細胞も同じで、困ったちゃんが出てくる事があります。

「お前ちょっ・・増えすぎ」（腫瘍）
「お前ちゃんと仕事しろよ・・もういい年だろ？」（機能を果たせない細胞）
「な、なんかウイルスが中に居ないか？・・ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ・・」（感染細胞）

と言った苦情のお便りが寄せられると

ダダッダッダダッ・・・ダダッダッダダッ・・・
とターミネーターが向かいます。

つまり、ターミネーターが活性化すれば、腫瘍は防げるかも！
と言うのは当然？の考えなんですね。

＊ただ、NK細胞はまだまだ研究途上です。

このような大事だと考えられている二つの細胞の活性化に
効果があると言われているアガリクスその他キノコなのですが・・・

実は結構効果が怪しいです（汗）
と言うのは、この作用が確認されたのは
「培養細胞、実験動物（マウスなど）」での結果なんですよね～。

臨床実験もあるにはあるのですが、人での臨床実験は
ほとんど報告されておりません（汗）

しかもそれは
「子宮がん、卵巣がん患者が服用したところ、
抗癌剤使用における副作用の軽減が認められた」

つまり「癌が治った！！」と言うものではありません。

なので、人をはじめ、犬猫の癌を治すのか？
と言われると？？？？？？です。

「癌にアガリクス！！」など平気で書かれていますけどね～。

↓記事が参考になった！楽しかった！と少しでも思ったら共有して頂けるとビーグル獣医がヒャッホウです↓