いずれ迎えるその時・・・ 余命わずかのペット飼い主さん編

 

 

「もしかすると、今夜が山かも知れません」

「いつ亡くなってもおかしくない状況だと思います。」

食欲が無くて・・なんだか元気が無くて・・と、
とりあえず行った動物病院で、突然言い渡された重い一言。

そんな時、飼い主さんはどう思うのでしょう。

皆さんいつ自分の身に起こってもおかしくない事です。
いざその時の為に、考えておきましょう。

 

 その時、飼い主さんが行く道


突然余命を言い渡された時に飼い主さんがとる行動、
それは大きく分けて次のような行動に分かれます↓

・思考が完全に止まる。ただ戸惑うばかり

・何か出来る事は無いか、ひたすら考え・調査に没頭する

・諦めて、別れを覚悟する

・何でもかんでも、八つ当たりをし始める

 

こんな選択肢となる事が多いです。
それぞれの陥りやすい罠を考えて見ましょう。

 

 思考が完全に止まる


これが一番多いかも知れません。
もう何をして良いのか、自分に何が出来るかも考えられなくなります。

この状態の時の罠は・・・後からジワジワやってきます。
それは「よく考えてみると・・」と言う、後から不信感の問題です。

「もしかするとあの時こうしてあげれば・・」

「ああ・・・ああしておけばよかった」

「どうしてあの時、先生は教えてくれなかったんだ!」

「教えてくれれば助かったのかも知れないのに!!」

「医療ミスだ!訴えてやる!」

 

と、責任が段々と転嫁されていくのです(汗)
そう、全てが終わった後に・・です。

実際、その時は出来る方法や治療法など、出来る限りの事はお話ししているはずなのに、
それは全て話されていない事になってしまうことがあります。
シャットアウトしないとやってられない状態なんだと思いますが(汗)

この時の責任転嫁は、非常に理不尽になる事が多いです。
そして、怒りの余り誰にも利益の無い裁判になる事も・・
(実際謝罪書を書けだとか、100の質問に答えろとか言われた事もあります^^;)

気持ちはよく分かりますが、その時に考えなければ後からでは・・ですよ。
よく、その時に、獣医の話は聞くようにしなければなりません。

 

 何か出来る事は無いか。考えすぎて・・


「きっと何か出来る事があるはず!!」

「絶対諦めないわよ!!」

その心意気は素晴らしいです。
でも、それをやりすぎると・・

 

「このペンダントが効果あるって!!」

「詐欺かも知れないけど、後から後悔するのは嫌だから!!」

 

あまりに前が見えなくなって、気づけば怪しげな商品にまで手を・・

 

「私はそんな詐欺にはひっかからないわ!」

「騙しかどうかなんて分かるわよ!何言ってるの?バカ?」

 

そう思っている人ほど、引っかかりやすい怪しい商品。
向こうは皆さんよりも、「追い込まれた時の人の気持ち」を知り尽くしています。
実は自分は追い込まれている!それに気づかなければなりません。

普段は絶対に手を出さない商品だって事は分かっています。
でも、引っかかる人が意外に多いのです(苦笑)
もう今までに何人ペンダントを買った人を見たことか・・
自信のある人ほど、本当に良く引っかかっています(汗)

本当に辛いその時こそ、周囲の意見は聞いておくべきでしょう。
獣医だって、そんな飼い主さんを見るのは辛いんですよ。

 

 

 諦めて、別れを覚悟する


さて、では別れを覚悟した場合はどうでしょう。
一見大人な反応にも見えますが・・
実はこれはこれで問題があったりします^^;

 

獣医「あくまで可能性ですが、こういった治療や・・」

飼主「ええ、もう良いですよ。分かりましたから・・」

 

獣医「いつ亡くなってもおかしくない状況ですが、数値としては・・」

飼主「はい、分かっています。もう家でゆっくり見てあげたいと・・」

 

獣医の話を一切受け付けなくなる場合があります(汗)
詳しくは次回のお話「獣医編」で言いますが、実は危険な時でも
獣医が出す発言には注意が必要な場合もあります。

確かに「別れを覚悟する」べき時もあるとは思いますが、
得られる情報はひとまず一通り得ておくべきだと思いますよ~。

 

 何でもかんでも八つ当たりし始める


言わずとも分かって頂けると思いますが(汗)
これは実に不利益を生み出す事が多いです。

 

飼主「どうして!?どうしてこうなるんですか!!先生!!」

獣医「そう言われましても・・私どもとしては・・」

飼主「だっておかしいでしょ!?この子を私たちは可愛がって!!あああ・・」

 

何も話を聞いてくれず、とにかく騒ぎたてる事態に。
こうなってしまうと、獣医側としても成す術がありません。

本当は聞いて欲しい話も聞いてもらえず、話し合いはまず無理、
そうこうしている内に、出来る治療もあったはずなのに・・
その子が亡くなって、更に混乱状態になって・・

気持ちはよく分かりますが、こういった時だからこそ
大人にならなければなりません。
最良の方法を選べるように、みんなで頑張っていきましょうね。

 

 まとめ


「我を忘れず落ち着いて」

こんな時だからこそ、本当の意味で落ち着いて考えましょう。
見た目落ち着いていても、頭の中は一方的になっている事があります。

次回、「いずれ迎えるその時・・獣医編」で、今度は獣医側の
その時の状態を解説したいと思いますので、その考えの裏側を
むしろ読み取るくらいの気持ちで、落ち着いて考えましょう。

 

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