人間でも動物でもアレルギーの大流行は続いています。
口の周りは真っ赤、目の周りの毛は抜けるわ、足は舐めまくるわ・・
困っている飼い主さんも多いと思いのでは?
アレルギーの原因としては、食事に寄生虫に道端の草に・・
とにかく色々な物が原因として考えられすぎて、なかなか除去
出来ないのが問題なのですが、今回はその中でも「食事」について。
よくある失敗例を挙げて解説してみましょう^^;
アレルギー対策食事療法
何しろ食物アレルギーですから、対策は
「アレルギーを起こす物を食べさせない事」、
これに尽きますね~。
アレルギーはそもそも、積み重ねで起こる事が多いです。
チキン
チキンチキン
チキンチキンチキンチキン
チキンチキンチキンチキンチキンチキアレルギいいいぃぃぃーーー!!
・・・・と、まあとにかく分かりにくい事この上無いですが(笑)
人間の花粉症で考えてみると分かりやすいでしょうか^^;
毎年ジワジワと花粉を食らい続けて、ある時突然「花粉症」に。
体の中のコップに花粉が注がれて、注がれて、ある時溢れ出して
花粉症は成立します。
つまり、いつも食べている物が容疑者としてマークされます。
仕方がありませんので、いつも食べているものを避けてみることにしましょう。
で、具体的な対策はと言うと、
・いっその事、今まで食べた事の無い珍味に変えてしまえ!!
⇒例えば「タラ」や「アヒル」、場合によっては「ナマズ」などなど・・・
珍味をこよなく愛する犬が全国的に出没しております。
・アレルギーを起こさない物質に人工的に変えてしまえ!!
⇒人工的にタンパク質を細かく分解して、
原形が何が何だか分からないくらいの物に作り上げた食事にしてしまいます。
「今夜は鶏肉よ!」と言われても、それは鶏肉を加水分解した謎の物体。
「今日は大豆だ!」と言っても、それは大豆を分解した謎のタンパク質。
きっと犬も、謎の宇宙食に呆然としているに違いありません。
こんなに変わった物を一生懸命食べているのにも関わらず、
食事療法を失敗してしまわれる飼い主さんが多い多い・・
一体その原因は何なのでしょうか?
だって言われてないもん!
アレルギー対策は、何も最初から全部が分かっている訳ではありません;
「食事が原因かも・・」「食事を変えてみよう」「やっぱり食事だったね!」
と言う流れを期待して食事を変えているのですが・・・
「だっておやつはダメだって言われてないもん!!」
はい、アレルギーの原理を理解しましょう(汗)
例えば、鶏肉のアレルギーを持っていた子で、
魚だけを食べ続けた→アレルギー症状が消えます
魚を主食にしていたが、鶏ジャーキーを食べた→アレルギーは消えません
と言う事で、いくら珍味を食べたり宇宙食を食べても
ささみジャーキーが全てを帳消しにしてくれます(苦笑)
例を挙げるとすれば、「1万円のダイエット食を買ったわ!」
・ダイエット食(1万円)
・フライドポテト食べた
・アイスも食べた
・むしろ、ドゥーブルフロマージュも食べた
これについて「高い金払ってダイエット食食べてるのに痩せないんですけど!!」
とクレームを付けるようなものです(苦笑)
高い処方食を食べても、他の物を食べたら無意味なのです。
アレルギーは量ではありません
アレルギーは量ではありません。
食べたのか、それとも食べていないのか、二択になります。
例えば
○代まさしが5分覗いた
○代まさしが30分覗いた
○代まさしが24時間覗いていた
きっと上記の○代は同様の取り上げられ方をして、
芸能界を追放される事でしょう。
問題は時間ではありません。
覗きをしたか、してないかの二択となります(←バカ)
「投薬の時にチーズ使ったけど、ちょっとだけだから大丈夫よね!」
「本当に指の先くらいの小さい鶏肉食われただけなんだって!」
ちょっとでもダメなんですってば!(笑)
ちなみにカキアレルギーのビーグル獣医は、スーパーで
「カキのチャンジャ」を気づかずにチョロッと食べてしまっただけで
全身蕁麻疹の経験があります(汗)
徹底しましょう!
食事アレルギーの判定には、タダでさえ時間がかかります!
それを更に分かりにくくしてしまうと・・
一体どれだけ時間がかかるでしょう(汗)
心を鬼にして、むしろおやつを与えると言う自分の誘惑に
負けないように踏ん張りましょう~。
アレルギー対策処方食にはこんなものがあります↓
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