え?自宅で犬や猫の尿検査? 項目解説2

 

 

「自宅で尿検査」について3記事目となりました。
皆さんの頭もちょっと疲れてきた頃でしょうか^^;

今回はウロペーパー10項目の中の残り6項目について解説します。
しつこいようですが、この10項目は動物病院で実際に使われている
ペーパーテストとほぼ同じ項目数です。

つまり、内容を理解していれば、動物病院と同等の結果が
自宅で見られる訳ですよ~。
では、残りの項目もはりきっていきましょう!!

 

尿検査の項目「ブドウ糖」


ブドウ糖が尿に出てくるって事は、つまり「尿に糖が出てくる」
いわゆる「糖尿」になります。
もう何が分かるかは皆様ご想像のとおり^^;

泌尿器に問題があっても出てくる事はありますが、やはり
糖尿が出てきたら、まず疑うのは「糖尿病」です。

急いで動物病院に連れて行きましょう。
普通はまずプラスにならない項目ですからね。

 

尿検査の項目「ケトン」


ケトンもブドウ糖と同じく、出てきたら有無も言わさず動物病院へ!

糖尿病は、「糖をエネルギーとして使えていない」病気です。
つまり、いつまで経っても使われない為、血液に糖分があふれかえって
バーゲンセールで吹っ飛ばされた若奥様のごとく尿に糖が出てきます。

糖がエネルギーとして使えないってことは・・・
「一体何をエネルギーとして使って生きてるの?」って事になりますが、
実は、脂肪や筋肉など体を構成している使っちゃいけないものを、
無理やりエネルギーとして使い始めてしまうのです。

元々エネルギーとして使わないものをエネルギーにしちゃいますから
もちろん、一筋縄では行きません。
使い終わった後には、体に有害な「ケトン体」と言う物質が残ってしまいます。

このケトン体がガンガン増えた状態は「ケトーシス」と呼ばれ、
元気消失から始まり、酷い場合には神経症状を出して死ぬ事も・・・(汗)

とにかく、ケトンが出てきたら病院へ行きましょう。

 

尿検査の項目「ビリルビン」


「肝臓が悪いと顔が黄色くなる」と聞いた事がありませんか?

「肝臓が悪いと尿が濃くなる」と聞いた事がありませんか?

ビリルビンは、元々「赤血球のヘモグロビンが壊されると出てくるもの」で、
もちろん赤血球は壊れて生まれてを繰り返していますから、
ビリルビンが体にあってもおかしいことではありません。

しかし、このビリルビンがどこでどう捨てられるかと言うと・・・

胆汁として腸に捨てられます。
そして「輝かしきウンチの色」として、大活躍するのです。
そう、あのウンチの色はビリルビンが大きく関係しているのです。
赤血球がウンチの色に・・・面白いですねぇ(笑)

さて、話を戻しまして、胆汁が上手く出せていない状態の場合、
ビリルビンの行き場が無くなってしまいます。
そして血液に溢れかえり、尿に出てきてしまいます。

更には体にも溢れかえり、体がビリルビン色(黄色)になる、いわゆる最初にお話した
「肝臓が悪くなると顔が黄色くなる」症状が出てくるのです(汗)

つまり、ビリルビンが尿に出てくると「肝臓大丈夫?」
なる訳ですね~^^;

また、「赤血球が壊されまくっている」状況でも、肝臓が処理しきれないで
ビリルビンが尿に出てくる事があります。

ただ、ビリルビンは「光に弱い」と言う特徴がありますので、
新鮮な尿じゃないと、偽の結果に喜んでしまう事になるかもですので
注意!です。

 

 

尿検査の項目「ウロビリノーゲン」


さて、ビリルビンのお話の続きになります、ウロビリノーゲンの話。

ビリルビンが「胆汁」としてウンチの色になるお話をしましたが、
そのビリルビンは腸内細菌によって分解されてしまいます。

そして出来たのが「ウロビリノーゲン」。

ほとんどはウンチとして外にほっぽり出されますが、一部は
もう一回、名残惜しいのか、吸収され肝臓に戻っていきます^^

ここでまた問題。
肝臓の調子が悪いと、「ウロビリノーゲン」を処理出来ないという
事態が発生する事があります。

そうなると、尿にはたくさんの溢れかえったウロビリノーゲンが出てきて、
先ほどお話した「肝臓が悪いと尿が濃くなる」現象の発生です(汗)

 

尿検査の項目「白血球」


白血球の項目は、はっきり言って「微妙」です(苦笑)
病院でも、無駄に陽性を叩きだす事が多々あります。

基本的には、白血球が尿に出てくる=どこか途中に炎症がある!と
なるのですが・・・他の項目と合わせて判別した方が良いかも知れません(汗)

 

尿検査の項目「亜硝酸塩」


更に「微妙」な項目です(笑)

人間では「細菌に感染しているかもよ?」な項目になりますが、
ペットの場合は何の信頼性もありません^^;

 

まとめ


最後は微妙な項目が続きましたが(汗)
以上で解説を終わりたいと思います^^

微妙な項目は微妙なのですから、自宅で検査をする際にはどうでも良いと思います(笑)
自宅で最重要項目を見るだけで良いのです^^

pH、タンパク質を定期的に見ているだけでも担当獣医から賞賛されることでしょう。

それだけ、この簡単な検査にはメリットがあるってことなんですよ~。
ぜひ、やってみてくださいね。

ウロペーパー
(上記では時々売り切れています。売り切れていた場合はこちらをどうぞ)

え?自宅で犬や猫の尿検査? 尿検査のススメ

え?自宅で犬や猫の尿検査? 尿検査の項目解説その1(重要項目)

え?自宅で犬や猫の尿検査? 尿検査の項目解説その2(その他の項目)←現在のページです

 

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