「先生・・これ、ほんの気持ちですので・・」
手術前や入院時に時々お目にかかる「袖の下」。
そんな「袖の下」、ビーグル獣医が受け取る事はまずありませんが(苦笑)
中には物凄い捧げ方をしてくる患者さんもいらっしゃいます^^;
お金と思いきや・・・
「先生、これ、ほんの気持ちですので・・」
怪しげな一言の後、怪しげなバッグから出された怪しげな封筒(汗)
「いや、そういった物は受け取れません」
「お願いですから、本当に気持ちだけですので・・」
「いえいえ、そういった物を受け取らなくても全力で手術を・・ああっ!」
なんともみ合いのすえ、封筒が吹っ飛びました(笑)
そして、お札だと思われた封筒から飛び出したのは・・
「地域振興券」×2枚 2000円分
母「どうしてもお金を用意出来なくて・・もうウチでは
これくらいしか出せないんですが・・うぅ・・」
子「ママー・・まだなのー・・お腹空いたー・・」
獣医「いえ、結構です。本当に。」
絶対に受け取る訳にはいきません(涙)
お願いですから、子供に何か買ってあげてください。
クッキーで手を打ちました
「先生・・これ・・」
「いえ、そういった物は受け取る訳には・・」
「そうですか・・」
諦めたかのように見えた、この患者さん。
封筒をしまい、その日は一時家に帰りました。
そして次の日・・・
「先生・・これ・・」
「ああ、クッキーですか。そんな気を遣わないでも・・」
「是非食べてください!先生だけで!気持ちこもってますんで!」
「は、はあ・・」
まあ、クッキーならば・・と思ったのですが、甘かったです(苦笑)
出てくる出てくる、クッキーの中からカピカピに焼きあがったお札。
合わせて1万円×10枚。こもってました、気持ち(汗)
もちろん、丁寧に耳を・・・揃えられないくらいカピカピでしたが
全てお返しさせて頂きました。
危うく一枚目は飲み込んでしまうところでした(汗)
先生、寒くないかと思って・・
「先生・・夜寒いかも知れないと思って・・・」
「どうかうちの子を・・・」
電気毛布を渡されました(汗)
その方とお揃い、との事です。
・・・・・ちなみに6月でした。
そんな子だったのね・・君は・・
「先生、いつもマミの事をありがとうございます。
これ、手紙ですので読んでください・・」
おじいちゃんが飼っている、腎不全猫のマミちゃん。
最初は何も食べず、命を落としかけていたマミちゃんでしたが、
強制給餌を続けて、何とか徐々に良くなっていました^^;
手紙を開けてみると・・・
【1枚目】 先生、いつもマミの事をありがとうございます。 徐々に元気になっていく姿を見て・・・・・(省略)マミからも一言御礼が言いたいそうです。【2枚目】 先生!いつもご飯食べさせてくれてありがとニャ! だんだん力がついてきたニャ。 もう少し頑張るのでよろしくニャ! これはほんの気持ちニャ! 【3枚目】 |
!!!!!!!!
つい、入院室のマミちゃんに「おい!」とツッコミを入れてしまいましたが、
あまりに予想外の展開にビーグル獣医もタジタジ。
ちなみに、私が渡されかけた最高額です(苦笑)
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