野良猫だから安くして! 格安?避妊手術料金の真相

 

 

「あのー、野良猫の避妊手術をして欲しいんですけれどもー・・・料金はおいくらですか?」

「野良猫でもうちは通常料金ですよ~。」

「え!?野良猫ですよ?他の病院は安くしてるところもあるのに!!酷い!」

なんとなく安いはず!と思ってしまう、野良猫の手術代。

 

でも、どうして安くなるはずなのか、しっかり説明出来る方はそうそう居ないはず^^;

実は、野良猫の手術代を安くしている病院は大きく二手に分かれるのですよ~。

 

 野良猫の手術代解説 その前に


野良猫の不妊手術は動物病院にとってプラスかマイナスか・・・

はい、明らかにマイナスです^^;
それが飼い猫と同料金だとしてもです。

だってよくよくお考えください。

・室内飼いよりも様々な病気を持っているリスクが高い

・室内飼いの猫よりも拘束に慣れていない子が多い

もちろん野良猫全部ではありませんがこのリスクは
皆さんもご納得頂けるのではないかと思います(汗)

 

猫を怖がる獣医でお話したような事態になることも考えられますし、
他の子に病気がうつったりしたら大惨事です。

「あそこの動物病院は野良猫が頻繁に出入りしてるから・・・」なんて
噂になってしまえば患者さんは減ります^^;

ですので、受け入れるとすれば他の患者さんとは時間をずらして、
夜間に受け入れたりしなければならないかも知れません。

このように色々と弊害のある手術ですから、本当であれば料金は高くなるはずなのです。

しかし、どうして安くなる場合があるのでしょう?

 

 避妊手術代が安くなる理由1 獣医の良心


「マイナスです!」なんて言いましたが(苦笑)、それはあくまで動物病院の経営上のお話。

獣医としてはプラスです。

増え続ける野良猫の問題は本当に何とかしなければなりませんからね~。

 

現在、保健所に持ち込まれて殺処分される猫のほとんどは野良猫が産んだ子猫です。

たまたま見つけたのが猫好きの方であれば、新しい飼い主探しを一生懸命やってくれたりしますが、
猫に興味が無い方が発見した場合・・・実にスムーズに保健所へと運ばれてしまいます。

それでも保健所であれば、まだ安楽死の可能性(これについては後日記事を追加します)が残るだけ
良い方でして、通常は人に発見されるまでも無くカラスなど他の動物に生きたまま捕食されたり、
車に引かれたり、飢え死にしたりしているのが実情なのです。

餌やりだけをしている人は、見えないところで起こりまくっているこの惨劇を知りません。
餌だけあげて手術もせず満足している人には本当に腹が立つビーグル獣医なのです。
悲惨な子猫製造だけの行為はやめて、手術もセットで行って欲しいと願います。

ちょっと話が長くなりました^^;
すみません。ついつい熱くなっちゃいますね(苦笑)

ですので、動物好きである獣医にとってはプラスだってことを言いたかったのです。

自然と、料金を下げてでも何とかしたくなっちゃう獣医が居るのですよ~。

ただ、経営が苦しかったりするかも知れませんからね。
強要は酷ですので、勘弁してあげてくださいね^^

 

 

 避妊手術代が安くなる理由2 質を下げる


これは人により考え方が異なる部分です。

「質を下げてでも手術をたくさん行い、結果不幸な猫の全体的な減少を狙う」のか。

「質を下げずに飼い猫同様に手術を行い、目に見える子達だけは絶対に守る」のか。

 

こちらの値下げは質を下げてでも・・・と考えている病院のパターンですね。

質の下げ方は主に麻酔と術後管理です。

現在、飼い猫の手術では人間と同様に気管挿管をするのが普通です。
その管から気化した麻酔薬を入れる訳ですが、この麻酔薬が高い高い(苦笑)
手間もかかりますしね~。

なので、ここを筋肉注射の麻酔のみにして20~30分で手術を終えてしまいます

途中で起きてしまうリスクもありますが、この麻酔で原価は大きく変わります。

 

そして術後管理。通常ですと

1泊2日で入院し、様子を見た後退院⇒約1週間後に抜糸

となりますが、これを

当日返し⇒吸収糸を使って抜糸なし

としてしまうのです。

 

病院に居ることが苦痛な野良猫も多いですし、1週間後にまた野良猫を
捕まえて連れてくるってのも大変ですからね^^;

ある意味上手なやり方なのかも知れません。

しかしながらこれももちろん、傷口が開いてしまうリスクは増し増しとなります。

 

 まとめ


ということで、「野良猫だから安くして!」に応える動物病院の裏側には
獣医の良心または安くするための工夫が隠されていたんですね~。

「野良猫なんだからこれもあれも安くして!」

何でもかんでもは勘弁してください~^^;

破産しちゃいます(汗)

 

↓記事が参考になった!楽しかった!と少しでも思ったら共有して頂けるとビーグル獣医がヒャッホウです↓

このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

同じカテゴリーの記事(新着順)

『+獣医のペット病院ウラ話!?』トップ