98%は知っている!・・それ本当? 犬の玉ねぎ中毒の原因と対処方法

 

玉ねぎイラスト

 

おせち料理にも飽きてきて、そろそろ違う味付けの物が欲しくなる頃^^;

「○ンタッキーでも食べるか!」「す○焼きでもしましょうよ!」「焼○鳥もいいな!」

ひええぇぇ・・骨がぁ・・ネギがぁ・・串がぁ・・下っ腹がぁ(←黒豆の食べ過ぎ)・・
これらの物質一つ一つに、獣医一人を倒せるだけの能力が兼ね備わっています。
急性アルコール中毒のブームが去っても、まだまだ獣医に休息の時間は訪れないのです(苦笑)

ゆっくり過ごして気の抜けた正月休み後半・・

「お正月料理に飽きるとすき焼き」なんて事も関東では多いそうですが^^;、
このすき焼きも原因になる「玉ねぎ中毒」について今回はピックアップしてみましょう~。

 

 そもそも玉ねぎ中毒って?


玉ねぎには「アリルプロピルジスルファイド」と呼ばれる成分が含まれるのですが、
この「アリルプロピリュ・・・ああぁっ!」は犬の赤血球を壊してしまいます。

貧血を起こし粘膜が真っ白になりながら真っ赤な尿を出すという、
非常にかわいそうな状態になってしまうのです(汗)

また、この「アリリュピュッ!うがあぁ!」による赤血球の壊され方には個体差があって、
玉ねぎをなめただけで貧血を起こす犬や二個食べても症状があまり出ない犬まで様々です。

一応中毒を起こす量としては1kgあたり15~20gと言われていますが、
遺伝による個体差が有り過ぎますので少量でも油断しない方が良さそうです。

また、症状が出始めるのも1日~数日・・とバラバラ^^;

このような理由もあったのでしょうが、玉ねぎで中毒が起こってるんじゃないの?と
ハッキリし始めたのは実は1975年と、最近のことなんですよ~。

恐ろしいことに当時は再現実験でハッキリさせたということでしたが(苦笑)
玉ねぎ中毒は死んでしまうこともある恐ろしい中毒です。

 

 玉ねぎなんて絶対に食べさせていません!


「犬に玉ねぎをあげてはいけない」

昔と比べてずいぶんと浸透してきまして、今や飼い主さんの98%(アニコム調べ)が
ネギ類を犬にあげてはならないとご存知のようです^^
素晴らしい事ですね~。

しかし、段階を経ていくと徐々にパーセンテージは怪しくなってきます(苦笑)

「すき焼きの残り汁は?」

「ネギと豆腐の味噌汁の汁だけかけたら?」

「ケチャップってどうなの?」

「ラッキョウ食べちゃったけど、これは平気?」

「ユリ根のポタージュ・キャビア添えはどうザマスか?」

 

出題方式からして「どうせ全部ダメだって答えでしょ」と
皆さんお分かりでしょうが(笑)そうです、全部ダメなんです。

意外な物もあったんじゃないですか?^^

 

 

 玉ねぎを食べちゃった! その時


吐かせるのは早ければ早い方が良いので家ですぐに出来ればベストですが・・

「さあ、今すぐ目の前の犬に嘔吐させてください!!」

なんて言われてもハードルが高いですよね^^;。

 

一般的に犬を吐かせる方法として

・食塩をスプーン1杯~7杯舌の上に乗せて、水をガブガブと飲ませ嘔吐を期待

・オキシドールを数ml飲ませる

と解説されている事が多いです。
でも、これらの方法では動物病院に連れて行くよりも時間がかかると思うのです(苦笑)

 

食塩や飽和食塩水で嘔吐させようとすると、もっと多くの量を使用しないと
本当の期待(苦笑)だけで終わってしまうかも知れません。
ビーグル獣医が塩で吐かせようとしたら、もっと多くの塩を強制的に投入します。
しかし、下手に多く与えすぎると今度は食塩中毒という中毒が待ち構えていますので大変です(汗)

オキシドールは胃の粘膜をボロボロにしますのでビーグル獣医は基本的に使いません^^;

 

どちらにしても、果たして皆さんは

・10分ですとか15分以内にネット上などで説明を読みながら

・見つからないオキシドールを探しながら(むしろ買いに走りながら)

・または食塩の量がいまいち分からない中で

・まだ今のところ元気な愛犬に対して非情になって(苦笑)

動物病院に連れて行って処置するよりもスピーディにオニオンをリバースさせられるのかどうか。

しかも、オキシドールの解説では「15分で嘔吐が見られない場合は再び投与してください」。
これじゃ元も子もありませんねぇ(苦笑)

 

 ビーグル獣医はどうやって嘔吐させるの?


処置の安全さを考えてトラネキサム酸(トローチとかに入ってるような成分です)を
静脈注射することで催吐させています。
副作用を上手く利用したもので、結構一般的になってきました。
嘔吐した後もケロッとしてますよ^^

でも、これは薬の説明書には書いていない使い方ですので、毎回説明が大変です(苦笑)
説明書に書いていない事をして、何かがあったらそれこそ大問題ですからね~。

各動物病院での選択率はオキシドール4.5:トラネキサム酸4:食塩1ってとこでしょうかねぇ。

「静脈注射で規定外の使用方法」か「命には変えられないが胃はやられる方法」か。
難しい選択肢だとは思います(汗)

ただ、ビーグル獣医が誤食してしまったとしたら、
出来ればトラネキサム酸で吐かせて欲しいですかねぇ(苦笑)

 

 玉ねぎ中毒のまとめ


急性アルコール中毒」と併せて、正月後半に起こりやすい中毒の一つについてご紹介いたしました~。

似たような中毒として人間用の医薬品による中毒も多発しております。
アスピリンやアセトアミノフェンの入った薬を食べられてしまうんですね。
玉ねぎ中毒と同じ症状を出しちゃいます(汗)

「薬なんて・・美味しくないし食べられちゃう訳無いじゃない」

いやいや、誤食発生率はチョコレート以上ですよ^^;
これも寝正月でコタツの上に放置していたら食べられた・・なんてパターンに気をつけましょう。
正月は危険がいっぱいですねぇ。

 

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