ああ!素晴らしき大腸菌! たくさん薬を作ってくれる装置

 

 

「大腸菌」と聞いて皆さんは何を思うでしょうか・・・

「O-157の原因菌だ!」「うん○だ!」「汚い!」
そんな感じでしょうかね~。

実は、皆さんがあまり知らない秘密が大腸菌にはあるんですよ。
大腸菌がこの世から無くなると非常に困ったことになるんです。

 

いきなりタンパク質の作られ方講座


まず、タンパク質がどうやって作られているかをお話しましょう。

・・・私達の体を作っている細胞にはですねぇ・・
タンパク質を作る機械があるんですよ。

で、DNAがそれぞれの細胞にあるのは皆さんご存知のとおり。

DNAをこの機械に読み込ませると、タンパク質が出来るようになっているんです。
(まあ読み込ませるまでの色々な過程は難しいので今回はなしで。)

DNAは大変長い配列から出来ています。
そのDNAのどの部分を読み込ませるかによって、色々なタンパク質を
作れるようになっているんですね。

 

大腸菌もタンパク質を作っています


大腸菌に話を移しましょう。
大腸菌も生き物ですから、人間や動物と同じようにたんぱく質を作っています。

しかも延々と分裂、増殖を繰り返す生き物ですから、
タンパク質もじゃんじゃん作っているわけです。

そこに目を付けた研究者が居たんですね~。

なんと!大腸菌のDNAのある部分を他のタンパク質のDNAに変えてみたんです。
そうしたら他のタンパク質を大腸菌はアホのように作り続けてくれたんですね。

「ああ!ならば、欲しいタンパク質のDNAを入れたらいっぱい作れるじゃん!」
ということで、実は大腸菌に多くのたんぱく質を作らせているんですね~。

 

 

難しいので簡単に言うと・・・


流すと実物化するビデオテープがあったとします。
デッキが大腸菌、テープがDNAです。
人間は、実物化したいテープを録画しておきます。

そして、この大腸菌デッキに差し込むと何回でも実物化出来てしまうんですね。

 

さて、これはどう利用されているのでしょうか


作ると利用価値のあるたんぱく質・・・
この一つに「薬」が挙げられるのです。

つまり、たくさんの薬が大腸菌から作られているんですね~。

例えばインシュリン。
インシュリンを作らせるようなDNAを大腸菌のDNAの中に入れて、大腸菌に
たっぷり作らせた後でそれを精製することで作られています。

大腸菌がこの世から無くなってしまったら、たくさんの薬が作れなくなってしまいます。
実は人類にとても貢献している菌なのです^^

 

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