その名も袖の下獣医! 宗教と化すほどの話術

 

 

人間の医者の世界だとよく聞く話「袖の下」。

つまり「先生、これ、ほんの気持ちです」を指しますが(苦笑)
以前私が働いていた病院で、とんでもない獣医が居ました^^;

基本的に、獣医は袖の下を受け取りません。
しかし、その獣医は・・・・

 

 まだ新人の私でしたが


それはまだ、ビーグル獣医が新人の頃の話。

比較的大きな病院で、獣医はそれぞれの診察室に分かれて
個室のような形で診察に望んでいました。

もちろん、まだ新人も新人のビーグル獣医は
診察には立たせてもらえません。

裏方で注射の準備をしたり、耳掃除の準備をしたり・・
チョコマカと動き回っていたのですが、あるO獣医の診察室の後をたまたま通りかかった時の事。

「僕が手術をすれば、絶対に成功するんだけど、ここだけの話、
他の人だとたまに手術で死んじゃう事がありますよ。
○○さんは特別ですから、僕がやってあげたいんですけれども、何しろその日は忙しくてねぇ・・・
融通を利かせてあげられない事も無いんだけどなあ・・・・」

何やら怪しげな会話が聞こえてきました(汗)

どう考えても、袖の下を催促しているとしか思えません。

○○さんは「あの・・実はこれなんですが・・」と、予め用意してあったと
思われる封筒をO獣医に手渡そうと・・・

 

 気付かれました


○○さんが封筒を手渡そうとした瞬間、後の私の気配に
気が付いたO獣医は↓

「何考えてるんですか!○○さん!
私はねえ、そんなもの要求してるんじゃないんですよ!
動物に誠意を持って接する事を一番に考えてるんです!
そんな汚いお金を受け取る訳には行きません!」

突然凄い剣幕で怒り出し、後をチラッと確認。

おそらく院長が来たとでも思ったのでしょうか(苦笑)

しかし、残念ながらそこに居たのはビーグル獣医でした(笑)

「あ、ああ。君か。今○○さんと大切な話をしているから、
ちょっと席を外してくれるかな?」

 

 

 この話のネタばれ


実は、○○さんが手術を入れようとしていたその日、
手術の予約は一件も入っていませんでした。

そして更に凄いことに、O獣医は手術をしたことがありませんでした

その病院は特殊で院長が全ての手術を行うといった形態でしたので、
O獣医を含め、他の獣医も手術を行う事は無かったのです。

 

 宗教?


O獣医は間もなくその病院を辞めました。

院長との関係はズタボロ、賄賂の話も全て院長は
知っていたそうで、時間の問題だったと聞いています。が、

しかしまあ・・・O獣医が辞めた後が大変でした(汗)

O獣医に診てもらっていた患者さんからは↓

「O先生は今どこへ行ったの!?どこまででも通うから教えて!」

「どうせ院長が嫉妬して辞めさせたんでしょ?出来るからって」

「なんでぇ・・・O先生が居ないと・・・この子がぁあ・・この子があぁ・・」

通称「O教」と病院では呼ばれていましたが(苦笑)、O獣医が
診た患者は、その高レベルな話術からか、一種の宗教のように
O獣医を信仰、ひたすらお布施をするような状態に
なっていました。

「どこへ行ったか教えて!」はO獣医退職後3ヶ月くらい続いたそうな^^;

 

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