抗生物質は非常によく使う薬です。
どういった物質でどのような時に、どんな種類が使われているのでしょう^^
まずは発見時のエピソードから見ていきましょう。
ペニシリンの発見
よく昔の漫画なんかで
「何!?草で足を切ったのか!!なんで言わないんだ!
もうこんなに腫れているじゃないか!」
「おい!おやじ!!カビの生えた鍋ないか!?カビが欲しいんだ!」
「カビをとってくれるなら大歓迎だよ。ほらよっ」
「ちょっと熱いからな。ジューーーー!!(焼いた鉄を傷口に当てる)」
「よし、これでこのカビを塗れば・・・これできっと大丈夫だ!!」
なんて展開があったりします。
実は「ペニシリン」と呼ばれる抗生物質がアオカビに含まれていたのです。
これが1929年、イギリスで初の抗生物質として発表され、
世紀の大発見となりました。だってアオカビですよ?
それからたくさんの抗生物質が発見されて、
今では人間が自分で作り出せるようになったのです。
ペニシリンの作用から考える抗生物質
このペニシリンの作用から、一つのことが分かります。
それを少し考えていきましょう。
だって動物には有害じゃなくて細菌だけを倒すんですよ?
同じDNAを持った、言ってみれば同じような細胞でどうして細菌だけを倒せるのか。
大昔の話になってしまうかも知れませんが(笑)、中学の理科かなんかで
植物の細胞と動物の細胞の違いというのをやりましたでしょうか^^;
植物の細胞は細胞壁があって・・動物には無いのが一番の違いだとか・・
実は細菌も植物と同様に細胞壁を持っているものが多くあります。
動物の細胞には細胞壁がありません。
ペニシリンは、この細胞壁を合成させなくする物質なんです。
つまり、動物の細胞にはなんにも関係ない作用、細菌は細胞壁が作れなくて壊れちゃう・・
だからペニシリンは抗生物質として成り立つわけですね。
だいたいこんな要領で動物の細胞には有害でなく、
細菌の細胞に有害な物質が抗生物質として使われています。
どんな時に抗生物質は使われる?
それは細菌に感染した時ですよね。
または細菌感染の予防に使われます。
膀胱炎、肺炎など細菌が原因でそうなっていると分かったら抗生物質。
手術をしたらお腹を開いたり、感染の危険が高くなるので抗生物質。
やけどをしていたら皮膚のバリアーが無くなっているので抗生物質で予防。
ステロイドを打ったら免疫が低下するので抗生物質。
気が付けば大変な回数処方しているお薬なのです。
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