「ひ、久しぶりの休みだああぁぁぁぁーーーー！！」

「明日は何しよう・・・うふふ・・・うへへ・・・」

忙しい日が続き、なかなか休めなかった獣医達の束の間の休息。

しかし、休息を確実に迎える為には色々な難関が待ち受けています。
彼らは無事、休みを取る事が出来るのでしょうか＾＾；

　迫り来る電話の嵐

「やっと・・・あと５分頑張れば・・・休みだ・・・」

しかしそうはいきません。
こんな時に必ず訪れる急患の電話（汗）
それでも例えば、

「たった今突然嘔吐が始まって・・」

「いつも診て貰っている痙攣がまた始まってしまって・・」

こういったパターンであれば、もちろん仕方が無いですし、
心配でしょうし、喜んで診ると思います。
急な事ですからね～、仕方が無いです。

でも、休日直前にかかってくる電話は、
そんな獣医の人情を裏切るものがほとんどを占めます↓

　えぇ・・・マジですか・・・

「昨日の夜からずっと下痢してるんだけど、今から行っても良い？
多分診療時間ちょっと過ぎちゃうと思うんだけど」

「なんかお父さんが変な物をあげちゃって、それから吐きが続いてるんですけども・・・」

どうして昼に連れてきてくれないのか。

どうしてお父さんはあげてしまったのか（泣）

しかも、こういった例に限ってなぜか入院になる事が多い多い。
一体いつから放置していたのか凄まじい衰弱っぷりを披露していたり、
お父さんは一体何をあげたのかとんでもない状態になっています。

そして休日の夢ははかなく散ることになるのです。

　えぇ・・・マジですか・・・その2

それでもそれでも・・自分の患者さんですし、命を助ける事には
なりますので！！と自分に言い聞かせてまだまだ頑張ります（汗）

しかし、そんな甘い考えは更に吹っ飛ばされる事になるのです。

ガンガンガンガンガンガン！！！（ドアを叩く音）

「すいません！！初めてなんですが、手術してもらえませんか？」

え？は？あの・・それはさすがに・・

「他の病院にかかっていて、緊急手術が必要だって言われたんだけど、
どうもそこの先生の腕は信用できないんで。ここの病院は手術の腕が
良いって聞いたから、お願いします。今から手術してください。」

マジですか（汗）
これは昔、私が大学生の時実習していた病院で起こりましたが、
この後修羅場を迎える事になりました＾＾；

　奥さんキレる

そこは院長と奥さん、看護士さんの３人で
診察にあたっていた病院でした。

突然の手術依頼に、いったん奥へ戻り考える院長。
そこへ涙を流しながらやってくる奥さん。

「断ってええぇぇ・・お願いだから・・止めてええぇぇ・・・」

院長に懇願を始めました（汗）
一体どうしたのかと言いますと・・・

実はこの後、実に３年ぶりの夫婦旅行が計画されていたらしく、
ずっと行きたかった京都・奈良に行く直前だったらしいのです。

むしろ、まともな連休自体３年ぶりだったらしく、
タダの休日では無かったのです＾＾；

しかし、奥さんの健闘もむなしく・・・
院長は手術を引き受けました（汗）

もちろん、元々通っていた病院で受けるべき手術なのですが、
「絶対に元の病院には連れていかない、先生が手術しなければ
この子は家で看取る！」と言われ、止むを得ず受ける状況に。

多分、同じ状況であれば私もそうしたとは思います（汗）
一体どうなったのか心配で、とても旅行どころじゃありませんしね～。

そして奥さんは廃人となりました（泣）
数週間の間、奥さんからは何か黒いオーラが出ていたそうな・・

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