まあ、お前も飲め! 正月に急増する犬の急性アルコール中毒

 

さあ、今年も恐怖のお正月が近づいてきております^^;
誤飲誤食が急増する年末年始ですが、特にお正月は鬼門。

「めでてえ!めでてえ!ほら!ポチ!お前も飲めっ!」
⇒動物病院のドアをぶっ叩く飼い主さんとグッタリした犬

このパターン、今まで何度出会ったでしょう^^:

 

「ガンガン!!ガンガン!!すみませーん!!先生ーー!!」

ひえぇぇぇ・・・また来たぁぁぁ・・・

 

 犬の急性アルコール中毒のパターン1


「凄く欲しそうにしていたのでぇ・・少しだけ舐めさせてみたら興奮して千鳥足になって
とても可愛かったんでぇ・・ついついもっとあげたらグッタリしちゃってぇ・・」

 

とても危ないんでぇ・・絶対にやめて欲しいんでぇ・・正月無くなるんでぇ・・(泣)

人にもよるでしょうが、人間が千鳥足になるまでは結構飲まなきゃなりませんよね~。
それがちょっと舐めただけで千鳥足になったって事は・・・
中毒症状が出るのもあっという間という事ですよね、もちろん^^:

実は体重1kgあたりアルコール5.6mlで致死量と言われています。
5kgのダックスに日本酒1合でほぼ致死量(汗)
致死量ですからね。昏睡になるのはもっと早い段階ですから注意!

 

 急性アルコール中毒のパターン2


「ちょっと目を離した隙に自分でお酒をこぼして舐めてしまっていて・・」

「ちょっと目を離した」「あっと思った時には遅くて」「いつもは気をつけているんですが」
この三つは非常によく聞きますが、完全な人災です(汗)

「この子が勝手にこんな事をしてしまっていて」というような言い回しが多いのも特徴ですが、
そう思っているうちは必ずまた繰り返しますよ~(苦笑)
自分の失敗としてガッツリ後悔しておきましょう。

灯油ストーブがゴォゴォいってる所にヨチヨチ歩きの赤ちゃんを放置するようなものです。
これは絶対にしないですよね~。なぜお酒は放置してしまうんでしょう(汗)

 

 

 犬の急性アルコール中毒 どう治療する?


胃の中にまだお酒が残っているようであれば胃の洗浄をしますが、
まあほとんど残ってませんよね^^;

点滴でアルコールを薄めてあげながら、低体温に注意して診続ける事になります。
人間と同じで嘔吐した物が詰まっちゃうと危ないですから、目も離せません。

落ち着いてくると徐々に意識がしっかりとし始めてきます。
しかし、まだまだ終わりでは無いのです。
彼らにとってはこれからが正念場・・

 

そう、「二日酔い」です。

 

「ちょ、ちょっとケージ閉める時ガンッてやらないでください・・」

「み、水もらってもいいっすか・・」

 

酒臭い困り顔の犬と共に、獣医の正月は消化されていくのでした。

 

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