「５年前にうちによく遊びに来てた野良犬なんだけどさあ、
気づいたら飼ってたんだよね～。今ではコイツが居ないと・・・」

野良犬、捨て犬、迷い犬、野良猫、迷い猫・・・
ひょんな事から自分の家族になってしまった犬や猫ですが、
本当にそれは大丈夫？

もしかすると法を犯しているかもしれませんよ～（汗）
突然その家族を失ってしまう可能性すらあります。
そんな大惨事にならないよう、しっかりと法にのっとって飼いましょう＾＾

　こんな事がありました

３年前に家の近くで野良犬を見つけたAさん。

家に帰る途中から、ずっと付いて来たその子が可愛くて
家族に「ねえ！飼ってもいいでしょ！！」と、そこまでは
たま～にありそうなお話ですが・・・

それから三年間幸せに暮らしていた犬と飼い主さん。
しかし、事件は起こります。

「その子、うちの子なんです！返してください！！」

なんと、突然元の飼い主さん、BさんがAさん宅にやってきました（汗）
そんな事を言われても・・・この子は大切な家族ですし、
そう簡単に手放す訳にはいきません。

「この子はもう三年間近くもうちで暮らしています！
今さら手放す訳が無いじゃないですか！この子はうちの大切な家族です！」

「そうですか。分かりました。私たちにとっても、
この子は生まれた時から５年間も一緒に暮らした大切な家族なんです。
みんなずっと探していた子なんです。
返してもらえないのであれば、私たちにも考えがあります！」

　気になる考えとは・・・

Bさんは警察に届け出ました（汗）

それでもAさんは、「今飼っているのは私。病院にも連れて行って
しっかり予防接種もしてるし、今さら取られる訳が無い」とタカをくくっています。

ところが、法律による結果は無残なものでした。
それは・・・・

Aさんは「ネコババ」扱いとなったのです。

まじめに、大切に愛犬を飼っていただけのAさんが受けた
法律にのっとった結果は非常に冷たいものでした。
一体どんな法律が、こんな結果を導き出したのでしょうか・・・

　法律の解説

行方不明になった犬は、法律上「遺失物」になります。
ペットは物扱い・・・納得いきませんが、
法律ではそんな扱いになってしまうのです。

遺失物を拾った人は、速やかに警察に届け出なければなりません。
「財布」や「バッグ」と同様、拾ったものはまず警察へ。
届けなければ「ネコババ」になってしまいます。

具体的には 「占有離脱物横領罪」となり、一年以下の懲役
または１０万円以下の罰金に処されてしまいます（汗）
その時効は三年間です。

もちろん、しっかりと届け出ていた場合も物と同様、
「その物の時価の５％～２０％を請求出来る」との事です。

　Aさんの父親がゴネました

そんな法律を言い渡されても、タダで引き下がるはずがありません。
次はAさんの父親が登場、Bさんにこんな言葉を発します↓

「私たちはこの子を毎日散歩に連れて行って、毎年予防接種や
フィラリア・ノミダニの予防をして治療にも通った。
餌にも不自由させなかった。
この経費として、３００万円請求します。」

確かに、費やした時間や治療費・予防費を考えると
このくらいの額でも妥当かも知れません。
でも、ここでもまた、法律の壁が立ちはだかります。

　更なる法律の壁

「拾得者がきっちりと保護・飼育していた場合、餌代、治療費
などの経費を元の飼い主に請求する事が出来る。
ただし、拾得者が速やかに届け出た場合に限る。」

結局届け出ていない場合はどうしようもありません。
Aさんは為すすべも無く、ただただBさんに愛犬を連れて行かれてしまいました。

　皆さんの犬・猫、大丈夫？

猫でも同じく、「庭によく来ていた猫を・・」「家の中に住み着いた」
等で飼い始めた場合、元の飼い主が居て、その飼い主が「返せ！」と
言ってきたら返さなくてはならなくなってしまいます。

ただし、猫の場合は「本当にあなたの猫である証拠を出せ！」と
言われた場合、証明が非常に難しいと言う点で犬とはちょっと違いますが＾＾；

Aさんはどうすれば愛犬を守れたのか。
それは、「愛犬を拾って一週間以内に警察に届け、6ヶ月元の飼い主が
現れなければ」Aさんの愛犬として暮らせたと言うことになります。

または「Bさんに一切見つからないように飼う」でしょうか（汗）
これは酷い選択ですが・・＾＾；

皆さんの犬・猫は大丈夫？

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